ジェービィック産学連携3号ファンド 概略


投資先マップ

 
段落投資の対象
 高い技術シーズを事業化するベンチャーに、特許出願やプロトタイプ開発、商品販売開始など事業成長の早い段階で投資します。ベンチャー設立からの期間で定義すれば、設立7年以内のベンチャーに投資とします。高い技術に基づく事業とは、自動車などの基幹産業や通信などの基本インフラにおいて、既存の重要産業部材をより高い性能や競争的な価格で代替できる、商品やサービスを提供する事業です。まったく新しい産業を興すことを目指して画期的な技術を事業化するベンチャーへは、投資をいたしません。
産官学連携の分野において創出された技術を、事業化するベンチャーに投資します。産官学には大学だけでなく国公立の研究所などを含みます。ベンチャーは産官学から発したものに限らず、産官学発の技術シーズを事業化するベンチャーであれば、ベンチャーの経営者や最高技術責任者が産官学に属さなくても、投資の対象とします。
良い技術や商品・サービスならば市場において収益を上げ事業として成功する、とは限りません。午前4時で時宜を得ないケースもあるでしょうし、商品開発は優れていても販売はさっぱり下手というベンチャーのケースもあるでしょう。評価過程においては市場での成功の蓋然性を追及し、ベンチャーの目指す事業モデルが市場で成功すると確信しなければ、投資の対象としません。
  
段落投資の狙い
 2002年に組成された産学連携(初号)ファンドは、当時の国策に沿って産官学分野の優れた技術シーズを事業化するベンチャーに投資してきました。その過程で、技術シーズやベンチャーの発掘、技術と事業計画の評価、投資後の成功支援など、実績を積み重ねてきました。本ファンドもその実績を引き継ぎ、本ファンドのLP出資者(組合員)の期待に応えます。
事業化の早い段階のベンチャーへの投資はリスクが非常に高いハイリスクハイリターンの投資で、本来であれば避けるべき投資です。しかし、選別して事業成功の潜在性の高いベンチャーに有効なインキュベーション支援を行い、ハイリスク投資をローリスクにできれば、ローリスクでハイリターンを得られる投資になります。本ファンドはこの趣旨を徹底的に実現します。
産学連携ファンドのLP出資者(組合員)の多くは事業会社であり、自社の新規事業源を発掘する二ーズを持ちます。ファンドが発掘する技術シーズと自社ニーズのマッチングを期待して、事業会社は出資されます。本ファンドはこの出資趣旨に応えます。
  
段落投資の手法
 ベンチャーを評価する過程で投資実行前から、市場評価を受ける支援をしたり、資本政策を立案したりするなど、ベンチャーの経営支援を行います。ベンチャー経営者との対話を通して、経営者を評価することができます。
投資するベンチャーの経営に関与するために、リード(コ・リード)の立場を取るように努め、弊社メンバーの取締役もしくは監査役の就任を求めます。月次の役員会(経営会議)の開催を求め、経営に積極的に関与します。
初回の投資は出資金額1〜2千万円の予備的な出資に留めます。事業モデルが実際に市場で成り立つのかを検証してもらう資金出資の意味合いです。成功に至る必要資金の投資をコミットしても、先ずはベンチャーが事業会社と事業提携し、最初はベンチャーキャピタルからではなく事業会社からの出資を受ける、ことを勧め実行してもらいます。市場におけるベンチャーの成功について、目指す市場で既に成功している事業会社が一番に正しく評価出来るからです。
1年以上かけて目指す事業モデルが市場で成功する確信が持てたら、次の5千万円〜1億円程度の出資を実行します。さらに事業収支が継続して月間黒字化するようになってから、工場建設資金など1億円以上の出資を実行します。
現在の新興市場に上場した企業について設立からの上場までの期間の平均値は、日米で15〜18年と報告されています。産学連携ファンドの投資先の投資出口は、ほとんどが株式上場ではなく株式売却になります。そのために早い時期からM&Aが実現する企業価値を持つように、経営を引っ張っていきます。
  
段落その他
組合の名称 ジェービィック産学連携3号投資事業有限責任組合
投資対象 設立7年未満の未上場企業の株式を原則とする
組合形態 投資事業有限責任組合法に基づく組合
無限責任組合員 ジェービィックベンチャーキャピタル株式会社
有限責任組合員資格 法人に限定します
期間 10年間 但し2年延長可能とします
出資単位 1千万円
出資払込み コール方式 3回の分割